「経理業務に時間がかかりすぎて本業に集中できない」
「担当者が辞めてしまい、業務が回らない」
「属人化が進み、何から手をつけてよいか分からない」
そんな悩みを抱える中小企業やスタートアップは少なくありません。限られた人員でバックオフィス業務をこなす現場では、経理がボトルネックとなり組織全体の成長を妨げてしまうケースも多く見られます。
そこで注目されているのが「経理BPO（ビジネス・プロセス・アウトソーシング）」です。経理業務を専門の外部サービスに委託することで、業務の効率化だけでなくコスト削減や属人化の解消といった効果も期待できます。
この記事では、経理BPOの基本から導入する際に注目すべきポイントを7つに絞って分かりやすく解説していきます。
経理BPOとは
経理BPOは「Business Process Outsourcing（ビジネス・プロセス・アウトソーシング）」の一形態で、企業の経理業務全般を外部の専門業者に委託するサービスです。単なる作業代行ではなく、業務フローの最適化やクラウドツールの導入支援など業務全体を再設計する機能も含まれており、経理業務の抜本的な改革を可能にします。
ここではまず、経理BPOの仕組みと似たようなサービスであるアウトソーシングとの違いを明らかにしていきます。
経理BPOの基本的な仕組み
経理BPOでは、記帳・請求書発行・支払処理・経費精算・決算補助などの業務をクラウド会計ソフトなどのITツールを活用しながら外部の専門スタッフが担当します。業務の依頼や進捗確認はオンラインで完結することが多く、場所や時間に縛られない効率的な体制が構築されています。
この仕組みの強みは、属人化を防ぎながら専門性の高い処理を維持できる点です。例えば、ベテラン経理担当者が急に退職しても、BPOであれば複数の専門スタッフが分担して業務を継続できるため、業務の停止リスクを大幅に軽減できます。また、法改正や会計基準の変更にも迅速に対応できる体制が整っているため、常に最新の知識をもとに業務を遂行できるのも大きなメリットです。
アウトソーシングとの違い
一見すると、経理BPOと一般的な経理アウトソーシングは同じように見えるかもしれません。しかし両者には目的と提供内容に大きな違いがあります。
経理アウトソーシングは特定の経理業務（例：記帳代行や給与計算など）を部分的に委託する形態が一般的で、「業務量を一時的に減らす」ことが主な目的です。一方で経理BPOは、業務の一部ではなく全体を包括的に見直し、業務フローそのものを再構築する支援まで行います。つまり、単なる作業委託ではなく「業務改善」や「組織の生産性向上」といった経営レベルでの変革を目的としているのです。
また、アウトソーシングは担当者とのやりとりが個人ベースになりやすく属人化のリスクを引きずるケースもありますが、経理BPOでは複数人のチーム体制が一般的です。マニュアル化された体制とチェック機能により品質の均一化や業務継続性が担保される点も、安心して利用できるポイントです。
経理BPOの選び方｜失敗しない比較ポイント
経理BPOサービスを導入する際には、単に「価格が安い」といった理由だけで選ぶのは避けるべきです。経理業務は企業の基盤を支える重要な役割を担っているため、最適なBPOサービスを選ぶことで業務の効率化やコスト削減だけでなく、企業全体の成長を後押しする効果が得られます。
ここでは、経理BPOを選ぶ際に失敗しないためのポイントを3つの視点から詳しく解説します。
価格だけで選ばない！業務範囲と実績をチェック
BPOサービスを選ぶ際、価格だけに注目してしまうことが多いですが、コストが低ければ低いほどサービスの質が低くなる可能性があります。特に経理業務は精度が求められるため、価格だけでなく「業務範囲」と「実績」も重視するべきです。
まず、経理BPOを提供する企業がどこまでの業務をカバーしているのかを確認しましょう。経理業務は多岐にわたるため、例えば「記帳代行」だけでなく、「決算補助」「税務申告」「経営分析レポート」など包括的に対応しているサービスを選ぶことで、将来的な業務の拡張や変更にも柔軟に対応できるメリットがあります。
また、業務の実績や成功事例も重要なポイントです。信頼できるBPOサービスを選ぶためには、他の企業とどのような取引を行っているか、その結果としてどのような改善が見られたかをチェックすることが大切です。実績が豊富な企業は、複雑な経理業務にも対応できる専門知識とノウハウを持っており、安心して業務を任せられるでしょう。
クラウド対応・デジタル化の対応レベルは重要
現代の経理業務はクラウド化やデジタル化が進んでいるため、BPOサービスがこれらの技術にどれだけ対応しているかを確認することが重要です。クラウド会計ソフトを活用したサービスは、リアルタイムでデータの更新・管理ができ、業務の効率化を大きく進める要素になります。
クラウド対応していないBPOサービスを選んでしまうと、データの移行やアクセスに時間がかかり業務がスムーズに進まない恐れがあります。逆にクラウド対応しているサービスであれば、インターネットを通じてどこからでも経理データにアクセスでき、オフィス外で作業する社員との連携も容易になるでしょう。
サポート体制と運用開始後の柔軟性を確認
経理BPOサービスを導入する際には、運用開始後のサポート体制の充実度とサービスの柔軟性も非常に重要です。契約後に何か問題が発生した場合や、業務の変更が生じた場合に迅速に対応してもらえるかどうかを確認しましょう。
例えばサポートがしっかりしていれば、経理業務のトラブルや質問に対して専門の担当者が迅速に対応してくれるため、業務の滞りを防げます。また、運用開始後に業務の規模や内容に変化が生じた場合でも柔軟に対応できるかどうかはサービス選びの重要なポイントです。業務の変更や拡張が容易であれば、長期的に見ても安心してサービスを利用し続けることができます。
契約前に、サポートの対応方法や変更手続きの流れなどをしっかりと確認しておきましょう。
経理BPOおすすめポイント4選
経理業務を外部委託する際、適切なBPOサービスを選ぶことは企業の効率化とコスト削減に大きく影響します。
ここからは、経理BPOサービスの中でも特に注目すべきポイントを4つご紹介します。それぞれのポイントを理解することで、より自社に適したサービスを見つけていきましょう。
クラウド型で中小企業にも最適
クラウド型の経理BPOサービスは、特に中小企業にとって非常に魅力的です。クラウド型サービスは物理的なサーバーを必要とせず、インターネットさえあればどこからでもアクセスできるため、リモートワークの普及や業務の効率化を進めたい企業には最適な選択肢となります。
さらに、クラウド型サービスは導入が比較的簡単であり、システムのアップデートやメンテナンスも自動で行われるため、企業側の手間が大幅に削減されます。特に、中小企業ではITインフラにかける予算や人員が限られている場合が多いため、クラウド型の経理BPOサービスの活用で、コストを抑えつつ効率的に業務を進めることができるでしょう。
経理経験者による専任チーム制が魅力
経理業務には専門知識と高い精度が求められるため、専任の経理経験者が対応するBPOサービスを選ぶことは非常に重要です。専任チーム制を採用しているサービスでは、経理業務に精通したスタッフが集中的に業務を担当し、その経験とノウハウを活かして作業が進められます。
このような体制では、経理の複雑な問題にも迅速に対応でき、企業のニーズに合わせたカスタマイズも可能です。例えば、企業ごとの決算報告書や税務申告の処理など、通常の経理業務以外にも専門的なサポートが必要な場合でも専任の担当者がしっかりとサポートしてくれるため、安心して業務を任せることができるでしょう。
請求・支払い業務に特化した自動化サービス
請求書発行や支払い業務は、企業の経理業務の中でも特に手間がかかりミスが起こりやすい部分です。これらの業務の自動化を図ることで作業効率を大幅に向上させ、ヒューマンエラーを減少させることができます。
自動化された請求・支払い業務では、期日通りに自動的に請求書が発行され、支払いもスムーズに処理されます。また、取引先の情報や支払い状況をリアルタイムで把握できるため、現金管理や資金繰りをより正確に行うことができるのです。
こうした自動化サービスは、経理業務を効率化するだけでなく時間の節約にも繋がり、他の重要な業務にリソースを割くことができるようになります。特に、請求書発行や支払い業務が頻繁に発生する企業にとって非常に価値のあるサービスと言えるでしょう。
バックオフィス全般を一括アウトソース
経理業務だけでなく、バックオフィス全般をアウトソーシングするサービスも提供されており、これにより企業の管理業務をさらに効率化できます。
バックオフィス業務とは、経理だけでなく、総務や人事・労務・給与計算などの業務のことです。これらを一括でアウトソーシングすると、企業は専門のスタッフを雇用する必要がなくなり、コストを削減しながら専門的なサポートを受けることができます。
また、バックオフィス業務全般を一括で委託することにより業務の連携がスムーズになり、情報共有や管理が一元化されるため、業務効率が大幅に向上するでしょう。
経理BPOの導入手順と運用の流れ
経理BPOを導入する際には、慎重に手順を踏むことが重要です。業務の効率化やコスト削減を目指すためには、導入から運用まで一貫した流れを把握しておく必要があります。
ここからは経理BPOを導入する際の具体的な手順を解説します。
初期ヒアリングから業務設計までの流れ
経理BPOの導入は、初期ヒアリングから始まります。まずは、企業側が抱えている課題やニーズを明確にするために専門の担当者とミーティングを行い、現在の業務フローを把握します。この段階は、企業の規模や業務内容や求めるアウトソーシングの範囲などを詳細に確認し、どの業務をBPOに任せるかを決定する段階です。
次に、業務設計の段階に進みます。この段階では、アウトソーシングする業務の具体的な範囲や処理方法を決定し、BPO業者と共に業務プロセスを設計します。このプロセス設計においては、どのタイミングでデータの共有や報告が行われるのか、どのツールやシステムを使用するかといった部分を明確にしておくことが重要です。
導入初期に発生する課題とその解決策
経理BPOを導入した初期段階では、いくつかの課題が発生する可能性があります。まず、最も一般的な課題は「業務の引き継ぎのスムーズさ」です。特に、既存の社内システムや業務フローとの統合がうまくいかないと、データの誤差や作業の遅延が発生することがあります。
この誤差や遅延を防ぐために、事前の十分なテストとトレーニングを行いましょう。BPO業者と連携しシステムやプロセスのテストを繰り返すことで、導入時の不具合を最小限に抑えることができるのです。
運用開始後のサポート体制と改善提案
運用開始後もサポート体制がしっかりしていることは、経理BPOを成功させるために欠かせません。BPO業者が提供するサポート体制は、初期の問題解決だけでなく定期的な運用改善も含まれています。定期的にフィードバックを受けることができる体制が整っていれば、業務の進行状況や改善点の早期把握・早期改善が可能になります。
サポート体制と運用改善の提案は、BPO業者を選定する際に必ずチェックしておきたいポイントです。運用が始まった後も継続的にサポートを受けられる環境が整っていると、長期的に見ても安定した業務運営ができるでしょう。
なぜ『CLOUD BUDDY』が経理BPOにおすすめなのか
『CLOUD BUDDY』はクラウド型システムを採用しており、インターネットがあれば場所を選ばず業務を進められます。システムのアップデートやメンテナンスも外部に委託する事で社員の手から離れるため、わざわざ手を加える必要もなくスムーズに運用できるでしょう。
また、専任の経理スタッフが企業ごとのニーズに合わせてサポートを提供するため、経理業務の負担が軽減され、コア業務に専念しやすくなります。これにより業務の効率化が図られ、企業全体の生産性向上にも繋がります。
まとめ｜経理BPOは「業務の効率化」と「経営資源の集中」に直結する選択
『CLOUD BUDDY』はクラウド型システムを採用し、インターネット環境があればどこでも業務を進められる柔軟なサービスを提供しています。システムのアップデートやメンテナンスを自社の社員が行う必要がなくなるため、手間なく最新状態を維持でき企業側は安心して運用できるのです。
経理業務を外部に任せることで、企業は時間とリソースを節約し、より重要な業務に注力できるようになります。今すぐ『CLOUD BUDDY』を導入し、業務の効率化と生産性向上を目指しましょう。
